「5・6年生の自由研究は、どのくらい本格的な内容にすればいい?」「簡単すぎず、高学年らしいテーマを選びたい」と悩むこともありますよね。
小学5・6年生になると、実験や観察をするだけでなく、「なぜこうなるのだろう?」という疑問から自分なりの仮説を立て、結果を確かめる研究にも挑戦できます。
また、理科の実験だけでなく、地域の防災や身近な商品の価格、確率など、社会や算数、暮らしの中からテーマを見つけるのもおすすめです。
この記事では、小学5・6年生におすすめの自由研究テーマを、実験・観察・調査など幅広く紹介します。
高学年らしい研究に仕上げるポイントも紹介するので、自分が興味を持てるテーマを探してみてください。
小学校高学年の自由研究テーマを選ぶポイント
小学5・6年生では、「何を調べたか」だけでなく、自分で予想して確かめ、結果からわかったことを考えるところまで意識してみましょう。
難しいテーマを選ばなくても、条件を変えて比較したり、数値を記録したりすることで、研究を深めることができます。
「なぜ?」から仮説を立てられるテーマを選ぶ
高学年では、身近な疑問から「こうなるのではないか」という仮説を立てられるテーマがおすすめです。
例えば、「地面の種類によって温度の上がり方が違うのでは?」「サイコロをたくさん振れば、それぞれの目が出る回数は同じくらいになるのでは?」など、気になったことについて結果を予想してみましょう。
中学年までの「こうなると思う」という予想から一歩進んで、「なぜそう考えたのか」まで説明できると、研究の目的もはっきりします。
仮説が正しいかどうかよりも、自分の考えを実験や調査で確かめてみることが大切です。
条件を変えて比較できるテーマを選ぶ
実験では、何か一つの条件を変えて結果を比べられるテーマを選ぶと、違いを見つけやすくなります。
例えば、地面の温度を調べるなら、アスファルト・土・芝生など測る場所を変え、時刻や測り方はできるだけそろえます。
一度にいくつもの条件を変えてしまうと、何が結果に影響したのかわかりにくくなります。
「何を変えるのか」「何を同じにするのか」を実験前に考えておくと、結果について理由を考えやすくなります。
結果から理由を考えられるテーマを選ぶ
高学年の自由研究では、結果を出して終わりにせず、「なぜこの結果になったのだろう?」まで考えてみましょう。
例えば、場所によって地面の温度に違いがあったなら、日当たりや地面の材質など、違いが生まれた理由を考えます。
予想と違う結果になった場合も、「実験が失敗した」と決めつける必要はありません。
測り方に違いはなかったか、ほかに結果へ影響しそうな条件はなかったかなどを振り返ることで、そこから新しい疑問が見つかることもあります。
「結果はこうだった」で終わらず、「なぜだろう?」をもう一度考えられるテーマを選ぶと、高学年らしい自由研究につながります。
5・6年生におすすめの理科実験
小学5・6年生では、身近な材料を使った実験でも、仮説を立てたり条件を変えて比較したりすることで、本格的な自由研究に発展させることができます。
実験する前に「どんな結果になると思うか」「何を変えて比べるか」を決めておくと、結果についても考えやすくなります。
野菜や果物からDNAを取り出す
野菜や果物の細胞に含まれているDNAを取り出して観察する実験です。
例えば、バナナやブロッコリーなどを細かくつぶし、食塩や台所用中性洗剤などを使って細胞からDNAを取り出し、冷やしたエタノールを加えることで白っぽいものを観察できることがあります。
「どの食材でも同じように取り出せる?」「食材によって見え方に違いはある?」など、いくつかの食材で結果を比べてみるのもよいでしょう。
実験したあとは、なぜ食塩や洗剤、エタノールを使ったのかまで調べると、細胞やDNAの仕組みについて理解を深められます。
エタノールは引火しやすいため、火の近くでは絶対に使用せず、実験は保護者と一緒に行いましょう。
酸性・アルカリ性を身近なもので調べる
紫キャベツから作った液などを使い、身近な液体の性質によって色がどのように変わるのか調べてみましょう。
レモン汁や酢など、家庭にあるものをいくつか選び、「どんな色に変化すると思う?」と予想してから比べます。
結果は、調べたもの・予想した色・実際に変化した色などを表にすると比較しやすくなります。
さらに、それぞれの液体が酸性・中性・アルカリ性のどれに当たるのかを調べ、色の変化との関係を考えてみると研究を深められます。
実験では、家庭にあるものでも危険な薬品や「まぜるな危険」と表示された製品は使用しないようにしましょう。
また、実験に使用したものは飲んだり食べたりしないでください。
電池を手作りして電気の流れを調べる
異なる種類の金属と身近な材料を組み合わせて、電気が発生するか確かめる実験もあります。
例えば、レモンなどに異なる種類の金属を差し込み、電子メロディーなどの小さな機器や電圧を測れる道具を使って、電気が発生しているか調べます。
材料や金属の組み合わせを変える場合は、一度にすべてを変えず、「今回は使う材料だけを変える」など比較する条件を決めておきましょう。
結果を記録して、「どの組み合わせで違いがあった?」「どうして2種類の金属が必要なのだろう?」と考えれば、電池の仕組みについてさらに調べるきっかけになります。
実験には家庭用コンセントの電気を使用せず、金属の取り扱いや接続は保護者と一緒に確認しながら行いましょう。実験に使用した食材は食べないでください。
観察・データを使った自由研究
自由研究では、実験だけでなく、自分で数値を測ったり変化を記録したりして、集めたデータから特徴を探す方法もあります。
何回か測定した結果を表やグラフにすると、「時間がたつとどう変わる?」「場所によってどんな違いがある?」など、データから新しい発見が見つかることもあります。
影の長さと太陽の位置を調べる
時間によって影の長さや向きがどのように変わるのか観察してみましょう。
晴れた日に同じ場所で、朝・昼・夕方など時間を決めて、棒などの影の長さと向きを記録します。
実験を始める前に、「昼ごろに影が一番短くなるのでは?」など、自分なりの仮説を立てておくのもポイントです。
測った時刻と影の長さを表やグラフにして並べると、時間による変化がわかりやすくなります。
さらに、太陽が見える方向と影の向きも一緒に記録して、「太陽の位置と影にはどんな関係がある?」と考えてみると、研究を深められます。
太陽を直接見たり、望遠鏡や双眼鏡で観察したりするのは危険なので、影や周囲の明るさなどから変化を調べましょう。
気温と地面の温度の違いを調べる
アスファルトや土、芝生など、場所によって地面の温度にどのくらい違いがあるのか調べてみましょう。
同じ日の同じ時間帯に、それぞれの場所で温度を測り、結果を記録します。
一度だけでなく、朝・昼・夕方など何回か測定すると、「昼はアスファルトの温度が高くなった」「夕方になると差が小さくなった」など、時間による変化も比較できます。
測る場所や時刻を決め、できるだけ同じ方法で記録することが大切です。
集めたデータをグラフにしたら、日当たりや地面の材質などにも注目して、「なぜ場所によって温度に違いが出たのか」を考えてみましょう。
夏の屋外で調査するときは、暑い時間帯を避け、水分補給や休憩をしながら無理のない範囲で行ってください。
食品が変化する条件を調べる
食品が時間や周囲の条件によってどのように変化するのかを観察する方法もあります。
例えば、切ったりんごの色の変化について、「何もしないもの」と「レモン汁をつけたもの」など条件を変えて比べれば、見た目の変化を記録できます。
一定の時間ごとに写真を撮ったり、色の変化を段階に分けて記録したりすると、結果を比較しやすくなります。
実験後は、「どの条件で変化が少なかった?」「なぜ違いが出たのだろう?」と考え、調べたことと実際の結果を結びつけてみましょう。
食品を使った実験では、常温で長時間放置して腐敗やカビの発生を観察するような方法は避け、安全に短時間で確認できる変化をテーマにするのがおすすめです。
また、実験に使用した食品は食べないようにしましょう。
理科以外も面白い!5・6年生向け自由研究
自由研究というと理科の実験を思い浮かべやすいですが、高学年では社会や算数、毎日の暮らしに関するテーマにも挑戦できます。
自分で調査した情報や集めたデータを、地図・表・グラフなどにまとめてみるのがポイントです。
普段何気なく見ているものでも、「比べてみたらどうなる?」「数字にするとどんな特徴が見える?」と考えることで、自由研究のテーマになります。
地域の防災マップを作る
自分が住んでいる地域を歩いて、避難場所や危険になりそうな場所などを調べ、オリジナルの防災マップを作ってみましょう。
まずは自治体のハザードマップなどを参考に、地域にどのような災害のリスクがあるのか確認します。
そのうえで、避難場所までの道や周辺の様子を実際に調べてみます。
調査した内容は地図に書き込み、「大雨のときは通りにくそうな場所があった」「避難場所まで別の道でも行けた」など、自分で気づいたことも残しておきましょう。
すでにある防災マップを書き写すのではなく、実際に歩いて見つけた情報を加えることで、自分ならではの自由研究になります。
地域を調査するときは保護者と一緒に行い、危険な場所には入らず、安全な範囲から確認しましょう。
スーパーの価格を調査する
同じような商品でも、お店や商品によって価格に違いがあるのか調べてみましょう。
例えば、牛乳や卵、野菜など調べるものを決め、いくつかの商品について価格や内容量を記録します。
内容量が違う商品を比べる場合は、「100gあたり」「1個あたり」など同じ基準にそろえて計算すると、単純な販売価格だけではわからない違いも見えてきます。
結果を表やグラフにまとめて、「容量が多い方が必ず割安なのか」「商品によってどのくらい差があるのか」などを考えてみましょう。
同じ商品を日を変えて調査すれば、価格が変わることがあるのかを調べる研究にも発展させられます。
サイコロの出る目を調べる
サイコロを何度も振って、1〜6の目がそれぞれ何回出るのか調べてみるのも面白い自由研究です。
普通の6面サイコロでは、それぞれの目が出る確率は同じです。では、実際に60回や600回と振ってみたら、本当に同じくらいの回数になるのでしょうか。
まずは結果を予想してからサイコロを振り、出た目を一回ずつ記録します。
回数ごとの結果を表やグラフにして、「60回のときは差が大きかったけれど、回数を増やしたらどうなった?」など、実際の結果を比較してみましょう。
計算上の確率と実際に起きた結果がぴったり同じになるとは限りません。その違いを自分で確かめられるところも、この研究の面白さです。
家庭の電気使用量を調べる
家庭で使っている電気をテーマに、省エネについて調べることもできます。
電力会社の利用明細や、家庭で確認できる電気使用量のデータなどを使って、「どの時間帯に電気を多く使っている?」「生活のしかたによって使用量は変わる?」と調べてみましょう。
例えば、家族がそろっている時間やエアコンを使っている時間など、普段の生活と電気使用量を照らし合わせると、使用量が増えるタイミングを考えるヒントになります。
集めたデータは、時間帯や日ごとに表やグラフにすると変化がわかりやすくなります。
最後に、「自分の家ではどんなときに電気を多く使っていたか」「無理なくできそうな省エネはあるか」まで考えると、暮らしにつながる自由研究になります。
高学年らしい自由研究に仕上げるコツ
同じテーマでも、研究の進め方を少し工夫するだけで、自由研究の内容をさらに深めることができます。
小学5・6年生では、「実験をして結果が出た」「調べてわかった」で終わらせず、最初に仮説を立て、条件を考えて調査し、集めたデータから結果の理由まで考えてみましょう。
難しい言葉や専門的な内容をたくさん盛り込む必要はありません。自分が疑問に思ったことについて、自分なりに予想し、確かめ、考えることが大切です。
最初に仮説を立てる
実験や調査を始める前に、「どんな結果になると思うか」を考えてみましょう。
高学年では、予想だけでなく「なぜそう思ったのか」という理由まで考えておくと、仮説として研究につなげやすくなります。
例えば、アスファルト・土・芝生の温度を比べるなら、「アスファルトが一番熱くなると思う。黒っぽくて、太陽の光を受けると熱くなりやすそうだから」など、自分なりの考えを書いておきます。
この時点で正しい答えを知っている必要はありません。
実際の結果と仮説を比べ、「予想どおりだった」「思っていた結果と違った」と振り返ることが、そのあとの考察につながります。
条件をそろえて比較する
実験で結果を比べるときは、調べたいこと以外の条件をできるだけそろえることが大切です。
例えば、地面の種類による温度の違いを調べたいのに、アスファルトは昼、芝生は夕方に測ったのでは、地面の種類だけが原因で温度に差が出たのかわかりません。
測る時刻や方法などをそろえ、「地面の種類だけを変える」ようにすると、結果を比べやすくなります。
実験を始める前に、「今回変えるものは何?」「同じにしておくものは何?」と整理しておくのがおすすめです。
もし途中で条件が変わってしまった場合も、なかったことにせず記録しておきましょう。結果を見るときに、その違いが影響していないか考える材料になります。
表やグラフを使って結果を整理する
実験や調査で集めたデータは、表やグラフを使って整理すると違いや傾向を見つけやすくなります。
例えば、時間ごとの地面の温度を折れ線グラフにすれば、どの場所で温度が大きく変化したのかがわかりやすくなります。
サイコロの目が出た回数や商品の価格などを比べる場合も、数字を並べるだけでなく、グラフにすることで特徴が見えてくることがあります。
ただし、すべての結果を無理にグラフにする必要はありません。
写真で変化を比べた方がわかりやすい研究もあります。自分が調べた結果を伝えるには、表・グラフ・写真のどれがわかりやすいか考えて使い分けましょう。
結果から新しい疑問まで考える
自由研究の最後には、結果からわかったことだけでなく、「なぜこの結果になったのか」を自分なりに考えてみましょう。
実験前の仮説と結果を比べたり、調べた資料を参考にしたりしながら、結果の理由を考えます。
そして、そこで新しく気になったことがあれば、それも残しておきましょう。
例えば、地面の温度を調べて「アスファルトの温度が高かった」とわかったら、「色の違いも温度に関係するのかな?」「雨が降ったあとは結果が変わるのかな?」と、次の疑問が生まれることがあります。
すべての疑問を今回の自由研究で確かめる必要はありません。
「次に調べてみたいこと」としてまとめるだけでも、研究を通してさらに興味が広がったことが伝わります。
自由研究は、最初に考えた疑問の答えを見つけたら終わりではありません。一つの結果から次の「なぜ?」が生まれるところにも、研究のおもしろさがあります。
まとめ
小学5・6年生の自由研究では、理科実験だけでなく、観察やデータ調査、社会や算数、暮らしに関することまで幅広くテーマにできます。
DNAを取り出す実験や身近な液体の性質を調べる研究、地面の温度調査、防災マップ作り、サイコロを使った確率の研究など、自分が「なぜだろう?」と思えることからテーマを探してみましょう。
高学年らしい研究にするポイントは、難しいテーマを選ぶことではありません。
まず自分なりの仮説を立て、何を変えて何をそろえるのかを考えて実験や調査をします。
そして、集めた結果を表やグラフなどで比べ、「なぜこの結果になったのだろう?」まで考えてみましょう。
予想と違う結果になっても、それは失敗ではありません。
思いどおりにならなかった理由を考えることで、新しい発見につながることもあります。
一つの「なぜ?」から始めて、調べたあとにまた新しい「なぜ?」を見つける。
そんな自由研究に挑戦してみてください。